ダブルオーも2本分まとめて

忙しくて感想まとめてが続くけど、いってみようか。

機動戦士ガンダムOO」第11話

イノベイターの存在を明かすティエリア。対する刹那の受け答えが笑えるね。イノベイターを駆逐するって、まるで悪の組織ショッカーを倒し、世界平和を実現するのだ!みたいなノリだね。戦争を描くガンダムシリーズは、いつからこんな軽薄な勧善懲悪ものに成り下がったんだ?どこかにある悪の組織を倒せば、恒久平和が訪れるのなら、人間の歴史はもっと素晴らしく進歩してたろうよ。そうではないから様々な苦悩があるわけで、戦争を描くっていうことは、そういう苦悩を描くことじゃないの?それが全く出来てないから、ダブルオーは駄作なんだよ。
そして今更のようにアロウズの大尉の戦う理由を見せて、これで相対化しているつもり?銀英伝なみの正義の相対化をやるのなら、もっと早い段階からやらないと、これでは上滑りで、この期に及んでアロウズに感情移入する視聴者なんて居ないよ。ちなみに計らずも私が散々批判してきた、カタロンの身勝手さが証明されたわけでもある。結局、連邦は悪だ虐殺者だと非難したところで、カタロンだって民間人を平然と殺すテロを各地でやっているわけだから、こんなやつらが正義を振りかざせる訳がない。戦争というのは正義と正義のぶつかり合い、とは銀英伝ヤン・ウェンリーが指摘したことだけど、こんなことにも気付かない作り手も作り手なら、視聴者も視聴者だね。
そしてとうとう最悪の展開。ルイスと沙慈が敵味方に分かれて再開。いつまでもソレスタルビーイングから離れないから、やばいとは思っていたけど。さあどうなるか。

機動戦士ガンダムOO」第12話

あーあ、やっちゃった。刹那と一緒に居た沙慈に、最初から騙されていたと結論付けるルイス。冷静に考えれば、ガンダムの謎を追っていた沙慈のお姉さんが、謎の死を遂げたわけだから、むしろ沙慈はルイスと同じ被害者なわけで、こんな結論になるはずがないんだけど、そこは薬による情緒不安定の影響か。これでラストに二人が殺し合って、あの世で結ばれるENDにでもするつもりか?そんなんで戦争の悲劇を描こうとしているのなら、つくづくおめでたいとしか言いようがないが。
沙慈は逃げ出そうとするけど、ティエリアの脅しを思い出して逃げられない。うわぁ、ヒデェなあ。本当に何かの凌辱ものみたいな展開だ(w 前にも言ったけど、ティエリアの言い分は自己中な詭弁であって、沙慈の感覚こそ正しい。彼はさっさとソレスタルビーイングの元から逃げ出すべきだったんだよ。犯罪者(テロリスト)が死んだからって、気に病む必要はないんだよ。沙慈はエロゲでいうBADENDルートまっしぐらだなあ。
ルイスの方はなんかネトラレフラグが立った予感。前々からスミルノフジュニアが色目使っていたけど、今回の件で沙慈への想いを断ち切ったルイスが、スミルノフジュニアに寝取られる可能性大。
そしてまたしても脚本の黒田が無知をさらけ出す。衛星兵器が再び発射されたけど、軍事基地の隣に難民キャンプって…。あのねぇ、現実にそんな非常識なことしてる国がどこにあるの?通常、この手の施設は安全な後方に作られるものであって、軍事施設に隣接して作られることなんてまずありえない。軍は民間人を守るものだけど、それは軍と民間人が隣り合うことじゃないの。戦場において一番危険なのは最前線。軍隊というのは、その最前線を働き場所とするものであって、そんなところに民間人を置けば、守るどころか危険にさらすだけでしょ。だから、軍はまず民間人を後方に非難させ、しかる後に最前線で敵を防ぐ。
だから軍事基地に難民を隣接させているって状態は、非常識なだけでなく、むしろ民間人を盾にして軍事施設を守っているとしか思えない。攻撃されたら連邦の非道!と非難できるからね。カタロンも案外そんな理由で子供を連れ回しているんじゃないの?
ほんとトンデモ作品だよなあ、ダブルオーは。