「けいおん!!」第7話

誰かに見られていると訴える澪。
髪の毛に焼きそばパンのラベルが付いていて、注目を浴びていただけだったんだけど、それをきっかけに語られる秋山澪ファンクラブ設立の秘話。
前生徒会長が澪のストーカーをやっているのがバレて、晴れて正式にファンクラブ設立に至ったという。
まあそんな大筋は置いといて(w、今回もキャラが生き生きとしていて楽しかったな。
誰かに見られているという澪に、みんなでじっーと視線を浴びせ、おちょくったり、澪の記憶を捏造する律、和に相談に行ったらまともな対応をされ、涙を流す澪。
毎回毎回、ほんと感心するよ。
こういう日常系のキャラクターの行動って、どうでもいいことのように見えるけど、実はキャラ一人一人の性格をきちんと踏まえてないと、生き生きとした表現にはならない。
誰がどういう発言をしたか、どういうギャグをやったか、それぞれのキャラが相応しい行動を取ってこそ、それらが生きてくるし、キャラの魅力も増してくる。
漫然と喋らせたり、動かしたりするだけじゃ駄目なんだよね。
ロボットアニメで格好良いロボの動かし方があるように、日常系だってキャラの躍動的な動かし方がある。
特に、2期に入って顕著なのは紬。
「謎はすべて解けました!」と探偵マンガのパロをやったり、お茶会の提案にノリノリで乗っかったり、澪に調子乗り過ぎだと嗜められたり、1期の仲間になったばかりの頃と比べたら、格段の進歩。
お嬢様で世間知らずという在りがちな設定のキャラだけど、1期では世間とのズレや、平凡さに憧れる描写が主だった。
それが2期では、皆んなと同じ行動を取るばかりか、率先して枕投げやったりと、物凄く普通の女子高生をしている。
つまり、1年生から3年生への時間の流れが、きちんと紬の成長・変化として反映しているんだよね。
そして彼女自身がそれをものすごく楽しんでいる様が、表情にきちんと現れている。
こういう細やかな表現を、さらりとやっているところが京アニの、けいおん制作スタッフの凄いところ。
やっぱり登場人物たちに愛情を持っているからこそ、こういう気を配った演出ができるんだよね。
けいおんは、ただ萌えだから売れているんじゃない。
作品として、高レベルな作りになっているから売れるんですよ。
派手な戦闘シーンや、ロボットに作画枚数を費やすだけが「高レベル」じゃないんだよね。