まさに神アニメだったまどマギ

待ちに待ったまどかマギカ最終話、見た。
うん…何だろうね。言葉がないよ。
設定の考察とかそういうのは余所が素晴らしいのをしているので任せるとして、自分はどうこの作品を語ればいいのだろう。
魔法少女モノのフォーマットに忠実なように見せかけて、実は羊の皮を被った狼だった。
3話目の衝撃といったらなかった。
あそこから、先がまったく読めなくなり、この物語はどこへ向かうのだろうと目が離せなくなった。
そしてさやかと杏子のお話で、この物語がやろうとしていることの輪郭がくっきりとしてきて、ほむほむの謎が明らかになったときは、この作品が魔法少女というカテゴライズで敢えて出してきた意味を悟った。
そこで大震災で残り2話が延期になるという、なんとも因果めいた事態になって、一ヶ月近く、我々は結末を待たされる羽目になったわけだけど、その膨れ上がった期待値を、軽く凌駕するラストだった。
あのラストには否定的な意見もあるが、自分はこの物語のたたみ方としては、あれ以上はないと思う。
まどマギは、一貫して希望と絶望の表裏一体性を描いていたのだから、その物語の主題を否定する「全員生き返ってハッピーエンド」なんてありえない。
逆に虚淵玄得意の死亡ENDも、この作品のラストにはふさわしくない。
まどかの言ったように、希望を抱くことが間違いだなんていうのはおかしい。
覆すには摂理そのものの改変が必要だった。
だからといって、なんでも書き換えれるわけでもない。
等価交換ではないけども、犠牲や痛みはある程度伴う。
ご都合主義ではない、現実的な落とし所。
まどマギは、じつに重厚な物語であったと思う。
アニメ表現としても、シャフトの高い技術と、新房昭之監督の巧みな演出が、芸術の域に達している。
セル版でもう一度見返したい。きっと修正が色々入るだろうから。
ほんとに素晴らしい作品だった。
文字通り神アニメだった。
こういう作品に出会えるから、アニメはやめられないんだよね。