文脈しだいでしょ

・アニメを「切る」という表現に含まれるニュアンス
http://d.hatena.ne.jp/tatsu2/20120618/p1
自分もここのブログで「今期の○○は視聴を切った」とか使うけど、ネガティブな意味で使った覚えはないな。
そっちのブログ主さんが言われるとおり、「カジュアル」な表現なんだから、そこまで否定的意味合いを見出すのはどうかと思う。
言葉なんて、使われる文脈で意味合いが変わるものだから、そこを見ないで言葉単体を切り取って、強い表現だの、人を傷付けるだの非難したところで意味が無い。
たとえば「馬鹿」って言葉があって、それ単体で意味を云々したって、書き手の真意を計れないでしょ。
「私は皆といっしょに馬鹿みたいにはしゃいだ。そうすることが正しいと思ったからだ」という文章があって、馬鹿とは随分ネガティブな言葉を使う、一緒にはしゃいだ人たちも馬鹿と決めるとはけしからん、とか憤ったとして、それが正しい解釈か?
文脈から明らかにここの「馬鹿」という言葉は、ネガティブな意味ではないでしょ。
強い表現が人を傷つけるというが、そんなこと気にしていたら言葉狩りにしかならない。
問題は強い表現かどうかではなく、自分の意図が伝わったかどうか。
もし誤解されたなら、その時は「言葉で」説明すればいいだけ。
今のネットでややこしいのは、国語力の著しい低下による読解力がDQNな連中の大量発生が起こっていること。
だから普通なら起こり得ない「いちゃもん付け」がそこかしこで生じている。
これは配慮とか敬意とか関係ない。
言葉の問題を取り違えてはいかんよ。
今生じているのは、言葉が人を傷つけるという道徳の問題ではなく、国語力の低下という教育の問題。それゆえにより破滅的・絶望的なの。