「ef - a tale of melodies.」第7話

優子から衝撃の事実を聞かされた火村は、咆哮をあげながら八つ当たり。それでも優子を救おうと、優子の所持していたナイフを持って、雨宮兄と対峙。でも格が違ったね。雨宮兄を殺すことも、優子を強引に連れ去ることもできず、中途半端な覚悟でやってきた火村に、蹴り一閃。倒れたところを追い討ち。どこまでも雨宮兄の態度は不敵だね。「殺しに来たのかい。ならいいよ、殺したまえ」と平然と言い放ち、覚悟が無いと見るや「正義感だけでなにもできないガキが!」と怒ったり、今の火村じゃ敵わないのは当たり前。しかし、ただのDV兄貴と思いきや、雨宮兄の只ならぬ雰囲気は、やはり心の奥底に何かを抱えている様子。火村がやってきたときも、むしろ殺してくれるのはありがたいと言わんばかりの感じだったし。相当歪んでいるのは確かだが。
歪んでいるといえば、優子もそう。雨宮兄に指摘されたとおり、本当にこの地獄が嫌なら、渡されたナイフで刺すなり、この家から逃げ出すなり、方法はいくらでもあったはず。それをせずに家に戻ってくるというのは、彼の言うようにここが彼女の唯一の居場所だから?そして火村を弾劾し拒絶したくせに、引き止められた手の感触を思い出したり、やはり本心は火村と幸せになりたいはず。でももう遅すぎたと諦めているのか。
もう一方のカップル、久瀬とミズキはいよいよ久瀬に時間が無くなって来つつある。突然の発作に苦しみ悶える久瀬。でも今まで全てを清算して死ぬんだと言っていたくせに、いざ死を間近に感じると、死にたくない、まだやることがある、生きたいと本音が。でもだからといって、これまでの行動を変える気はなさそうだし、どうなるのか。ミズキにも冷酷に別れを宣言したし、ミズキはそれでも久瀬を追うのかな?
今回、久瀬がミズキを突き放すシーンは、原作ゲームではレイープだったらしい。アニメではどうするのかと思ったら、言葉責めに替えてた。ただ、演出はさすがefらしいもの。前回の優子告白で使われた言葉の重ね技の応用。言葉なのに視覚に訴えるというのは斬新だね。ほんと二重三重に心にくるし、ミズキの受け取った苦しみ・悲しみというのが如実に感じられる。OPもストーリーに合わせて色々変化をつけてくるし、こういう細かなところまで気を配って作品を作る姿勢はすごいと思う。
これから先、ラストに向けてどう展開するのか。まったくもって目が離せないね。