そして劇場版なのは

ほとんど糞味噌のFateに比べて、なのはは素晴らしいの一言。
これまた全13話を纏めなければならないという、条件的にはFateと似たようなものですが、こちらは取捨選択が非常に上手く、原作を知っていても楽しめました。
約2時間10分と、長めの時間ですが、それを感じさせない、終始見どころ満載で、気がついたら終わっていたという感じ。
ご存知のように無印は、なのはとフェイトの出会いのストーリーなんですが、起承転結をしっかり描いて、ストーリーをきちんと見せていました。
ユーノとなのはが出会って魔法少女となるオープニング。初めてフェイトと出会い戦うシーン。フェイトとプレシアの奇妙な親子関係。フェイトと話し合いたいと願うなのは。時空震の異常を感知し、介入してくる時空管理局。プレシアに虐待されるフェイトを助けるために逃亡するアルフ。フェイトと全力でぶつかる事で、己のキモチを伝えようとするなのは。そしてプレシアにより告げられる真実。
これら一連の流れが、非常に綺麗で、惹きつけられました。
特に今回の劇場版にあたり、原作では深く語られなかったプレシアの過去にスポットを当て、なぜプレシア・テスタロッサは歪んでしまったのかを掘り下げていて、これが非常に涙を誘ういい出来でした。
作画的にやや残念な部分も見られましたが(一部、TV版をそのまま流していた)、それを差し引いても、劇場版なのはは傑作です。
原作を知っている人も当然、原作を知らない人にも文句なくお薦めできる優秀作品です。
上映館がお近くにある方は、ぜひ見てください。